2024.10.07vol.114神経系から生じる慢性疼痛
検査をしても特に異常がないと言われ、慢性的な疼痛で悩んでいる方はいませんか?
その慢性疼痛の原因として、神経系が過敏に反応することで軽い刺激や温度の変化でも痛みを感じやすくなる「中枢性感作」が考えられます。
中枢性感作とは
持続的な疼痛や刺激によって神経系における痛みの感受性が高くなる現象で、軽い刺激でも痛みを感じるようになります。中枢性感作では慢性疼痛と関連があり、下記のような要因などによって、疼痛に対する感受性が増加する可能性があります。
- 疾患 : 線維筋痛症や慢性疼痛などの痛み刺激
- 炎症 : 炎症物質が神経系に作用
- 心理的要因 : ストレスや疼痛に対する破局的な思考、抑うつなど
中枢性感作は心理的な影響も及ぼし、慢性疼痛が続くことで運動に恐怖心を抱きやすくなります。また、運動や活動を回避することが逆に慢性疼痛を悪化させることもあるため、痛みの出ない動作をくり返し行い、痛みが出ないという成功体験を積み重ねることが大切となります。
これを認知行動療法といい、当院でも特に慢性腰痛の治療法として行っています。
理学療法士が実施すること
- 痛みをコントロールする認知行動療法
- 適切な動作指導
- 自宅で行えるストレッチや筋緊張調整方法指導
タカハラ整形外科クリニックでは医師の指示のもと理学療法士が、痛みを自分で緩和させる運動療法や動作指導及び自宅で簡単に実施できるセルフケアの仕方を指導していますのでお気軽にお電話や来院時にお声かけ下さい。