2020.11.02vol.68歩行時の下肢痛 ~ 足の冷え 改善しませんか? ~
秋が深まり寒さを感じる日が多くなってきましたが、足の冷えを感じることはありませんか?
整形外科領域において、歩行障害(間欠性跛行)や下肢の血行障害を呈する疾患として、腰部脊柱管狭窄症(神経性)と下肢閉塞性動脈硬化症(血管性)があります。
腰部脊柱管狭窄症と下肢閉塞性動脈硬化症
腰部脊柱管狭窄症では、歩行時の下肢痛が多く、症状が進行すると連続歩行時間が短縮する傾向にあります。
閉塞性動脈硬化症では、虚血症状として足の冷え・下肢痛があり、末梢の血液循環が悪化すると、歩行に影響を及ぼすこともあります。
両疾患とも、下肢痛と歩行障害を呈するという共通点はありますが、歩行時の下肢痛の原因が、神経性か血管性かによって運動療法は異なります。
タカハラ整形外科クリニックでは、介護保険サービス(通所リハビリ・訪問リハビリ)を提供していますが、利用者様の中には足の冷え・下肢痛で困っている方が多くいらっしゃいます。
以下の対象者の方には、医師の指示のもと、専門スタッフ(理学療法士)が運動療法を行っており、腰部脊柱管狭窄症の方には「膝抱え体操」、下肢閉塞性動脈硬化症の方には「バージャー体操」を各々指導していますので、医師もしくは理学療法士へ、お気軽にご相談下さい。
※バージャー体操
米国の内科医バージャー(Buerger)により、末梢循環障害に対する運動療法として考案。下肢の挙上と下垂を繰り返して反射性充血を促し、側副血行路の形成を促進する体操。熊本大震災の際にも、被災者の下肢の血行を保持するのに指導されています。
対象者
- 腰部脊柱管狭窄症もしくは閉塞性動脈硬化症を有する方
- 足の冷えで困っている方
期待される効果
- 足の冷えの軽減
- 歩行時間の維持・延長