2022.05.10vol.85足関節の硬さによる転倒へのリスク
日頃、足を観察することはありますか?
動作の中で唯一地面と接している部分が『足』です。
この『足』が不安定になると、体のバランスが悪くなり色々な部位の痛みの原因になったり、転倒リスクが高まる可能性があります。
足関節の可動域制限が転倒のリスクを高める
加齢により可動域に制限をきたしやすいですが、下肢の関節は上肢の関節と比較すると可動域制限をきたしやすいです。
足関節の可動域低下は、歩行能力やバランスに大きく影響します。
例えば、足関節背屈(足先を上にする動き)の低下を生じると、つまずきの原因になります。
足関節底屈(足先を下にする動き)の低下を生じると、歩行時の蹴り出しや歩行バランスの低下に繋がります。
転倒と筋力の関係
足関節に関与する筋肉の中で、背屈と底屈の動きに中心的な役割を果たす筋肉が、前脛骨筋(背屈)と下腿三頭筋(底屈)で(画像参照)、この筋力が低下すると転倒リスクを高めます。
足関節可動域と筋力を維持、改善するための運動
開始姿勢
- 転倒リスクのある方 → 足を肩幅に開く+手すりを使う
- つまずきリスクのある方 → 両足をそろえる+手すりを使う
- 元気な方 → 両足をそろえる(手すりを使わない)
運動方法
つま先上げとかかと上げ(つま先立ち)を繰り返しましょう。
10回を1~3セットから始めましょう。
注意点
転倒には十分注意し、運動に慣れていない間は必ず手すりを利用しましょう。
身体のふらつきが見られなくなるにつれ、手すりへのもたれ加減を減らしていきましょう。
タカハラ整形外科クリニックでは、医師の診断のもと、理学療法士が『足のリハビリ』を行なっています。
また、当院では、”ゲート・ビュー”(足圧測定検査機器)で、立位時や歩行時の足底圧を計測し歩行分析等をおこなっていますので、ご興味がある方は、スタッフへご相談ください。